環境にも気配りを |
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猫の理想的な空間は、飛んだり跳ねたり、思いっきり自由に走り回れる平らなスペースと、安全かつ安心なある程度の高さのあるスペースの2つが必要です。具体的には一頭あたり2部屋以上が必要でしょう。また部屋から部屋への移動も自由に出来るように絶えず戸を少しあけておいてあげる等の気配りも必要でしょう。 |
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安心して寝られる場所を |
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猫はよく寝ます。一日の大半を寝て過ごします。それだけに寝床には気を使ってあげて下さい。と言って、いくら高価な寝床を用意しても自分が気に入らなければ絶対に寝てくれません。お気に入りがダンボールだったりセーターだったりも珍しい事ではありません。一番気を配って欲しい事は、寝床を清潔に保つと言うことです。タオルやセーターはこまめに洗濯して清潔にしておいて下さい。また寝る場所は季節や温度によってあちこちに移動します。猫が移動したら、新しい場所にお気に入りの寝床を移してあげて下さい。 |
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トイレもお気に入りの物を |
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猫にトイレをしつけるのはそれほど難しいことではありません。しかし気にいったトイレでないと使ってはくれません。問題はトイレそのものよりも猫砂のほうにあることが多いようです。いくつか猫砂を用意して、どれが気にいってもらえるのかためして見るのが良いでしょう。比較的好まれるのは粒の細かいサラサラしている物のようです。また、猫砂飛散防止のフードは嫌いな猫が多いようです。トイレは、1フロアーに最低でも1頭につき1~2個用意して下さい。
猫はきれい好きです。汚れたトイレは、なるべく早くお掃除してあげましょう。 |
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ストレス解消と運動不足の予防に |
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猫のストレス解消と運動不足の予防には遊びが一番。飼い主が道具を使用して一緒に遊んであげればコミュニケーションを深めるのにも有効です。猫はとっても遊ぶのが好き。気に入った遊びであればいつまでも繰り返し遊んでいます。ひとつ知っておいて欲しい事は、猫は「垂直動物」だと言うことです。遊びには必ず垂直運動を取り入れてあげて下さい。代表的な遊びが「猫じゃらし」。長いひも(ゴム)の先に毛玉等をつけヒョイヒョイと少し動かして誘ってあげるともうたまりません。あたかも獲物を狙うような仕草でじゃれついてきます。 |
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去勢手術・避妊手術 |
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手術と言うと、ちょっと怖い感じがします。しかし愛猫の健康を守る事になるとしたらどうでしょう。手術をした猫は手術をしていない猫と比べて明らかに病気やケガが少なく健康で長生きです。
雄猫は縄張りを作りそれを守ろうとします。1歳をすぎると盛んにケンカを始めるのはそのためです。頻繁にケガをして帰ってきたり、外泊が続いたり、縄張り争いに負けて家出をしてしまう事もあります。夢中で追いかけて交通事故にあう機会も大変多くなります。また、猫エイズなどに感染する確率も非常に高くなります。 猫は、自由に外出する事が多く、交尾刺激により排卵する動物なので妊娠する確率が大変高く年3回出産する事も珍しくありません。発情期にはギャーオギャーオとうるさく鳴き続け夜中も悩まされます。一度おさまっても交尾する機会がないと数日後にはまた鳴き始めます。
年間100万頭と言われる処分される不幸な命やのら猫を少しでも減少させるためには、雌猫の避妊手術はもちろんですが、去勢手術をしていない雄猫を自由に外出させている飼い方にも重大な問題があると思います。ぜひ飼い主の責任として真剣に考えてもらいたい問題です。 |
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健康管理は毎日の食事から |
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手づくりの食事はどうしても栄養が偏りやすくバランスを取るのが大変だと思います。やはりキャットフードの方がカロリーや栄養素がバランスよく含まれていてお薦めです。キャットフードもよく研究されてきて以前ほど粗悪な物は減ってきましたが、やはり信頼できる会社の物を選んで下さい。最低条件として、成長期(妊娠・授乳期)用・成猫用・老猫用と3種類に分かれている会社の物を選択してください。そして最も重要な事は、愛猫のライフスタイルにあった物を与えると言うことです。 食事の回数ですが、猫は通常、1回に食べる量は少量で1日に何回も食べるいわゆる「猫食い」をします。しかし、管理が大変なことや、食欲にまかせて食べてしまうと肥満の問題、唾液が絶えず出ていると歯石等の問題もあり1日に3~4回に分けて与えるのが望ましいでしょう。そして猫は、夜行性の動物です。夜の方が食欲が増加します。夜与える食事の量をやや多めにして、日中与える量は少し少な目にしてあげた方がいいかもしれません。 いつでも新鮮なお水が飲めるようにしておくことは大切な事です。
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ワクチン接種で感染予防 |
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現在ワクチンは、猫汎白血球減少症・猫ウイルス性鼻気管炎・カリシウイルス感染症の3つの病気を予防できる3種混合ワクチンと猫白血病を予防できる5種混合ワクチンと猫エイズを予防するワクチンの3種類があります。どの病気も猫にとって大変やっかいな命に関わる病気ばかりです。ワクチン接種で病気を未然に防ぎましょう。接種時期は、生後2~3ヶ月の時期に1回目を、それから1ヶ月後に2回目を接種します。その後は毎年1回の追加接種です。 |
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ノミの予防も忘れずに |
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ノミは、激しい痒みを伴うアレルギーの原因になるばかりでなく、消化管内の寄生虫感染の原因にもなります。また、外出自由な猫はノミを家の中に持ち込んでしまう機会が多く、気がついた時には人間も吸血されるほど増えてしまっていた、なんて事も珍しいことではありません。ノミは一日に30~50個の卵を産むと言われているとても繁殖力の強い寄生虫です。猫にも、飼い主にも不快なノミはしっかりと予防をして、快適な生活を送りましょう。 |
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フィラリア症は犬だけの病気ではありません |
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犬の病気として有名なフィラリア症。このフィラリアが猫にも寄生し、突然死などのより重篤な臨床症状を起こすことが判っています。本来は、犬に寄生する寄生虫ですが、東海地方の猫はフィラリア感染を受けた事がある猫は12%(猫フィラリア抗体陽性率)にのぼるという報告があります。あくまでも寄生であって実際に成虫になってしまった猫は3.4%(猫フィライア抗原陽性率)ですが、これらの数字を考えるとやはり予防をしておいた方が安心できると思います。100の治療より1の予防です。 |
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ボディケアで健康管理 |
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「猫が顔を洗うと雨が降る」と言う諺(?)を聞いたことがありますが、猫のグルーミングは決して珍しい事ではありません。健康な猫は、1日に何度となくグルーミングを行い、体についた汚れを落とし、余分な毛をすき取っています。このグルーミングが毎日きちんとできているかも大事な健康のバロメーターとなります。しかし、このグルーミングの毛が原因でおこる毛球症という病気があります。飲み込まれた毛が胃に大量にたまってしまうと、消化器症状を起こしてしまいます。特に長毛種で問題になります。毛を吐かせる専用の薬もありますが、ブラッシングをして抜け毛を少なくしてあげることが一番の予防になると思います。
歯石に対するケアも大切です。食事を歯石が付きにくいドライフードにするとか、だらだら食いをさせないなどの配慮も必要ですが、やはり歯ブラシが一番効果的な予防法でしょう。
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