おおいし動物病院

飼い主のアルファー化

なぜしつけが必要なのでしょう。犬と人間が仲良く幸せに生活するためには、犬を人間社会に適応させてあげなければいけません。それがしつけです。犬の祖先はオオカミだと言われています。オオカミは群をつくりその群をリーダーが統率します。リーダーが指導力に欠けていると別のオオカミが主導権を握ろうとします。犬の社会もこのオオカミの社会と同じ封建主義なのです。では、あなたのワンちゃんの群は・・・・・?そう、ご家族です。飼い主がワンちゃんに尊敬される立派なリーダー(アルファー)にならないと、いつでも犬がトップの座を狙い、立候補してくるのです。間違えないで下さい。尊敬されるリーダーは力ではありません。力による服従は、恐怖心を植え付けるだけです。良いリーダーになるためには、ワンちゃんに信頼されなければいけません。そのための13箇条です。この13箇条を念頭に置き、ひとつひとつ実行してください。自然なカタチでリーダーになれるはずです。また問題行動を矯正するための基礎となるのがこの13箇条です。できるだけ多く実行してください。そしてそれを継続することが大切です。
  1. アイ・コンタクト
    アイ・コンタクトとは、ワンちゃんとリーダーが視線を合わせることを言います。ワンちゃんの好きな物を用意して下さい。食べ物でも、おもちゃでもかまいません。(このような動機づけの道具をモチベーターと言います)モチベーターをワンちゃんの顔の前にもっていきます。そしてその手をゆっくりとリーダーの顔の前に持ってきます。ワンちゃんがほんの一瞬でも視線が合ったらすかさず(4秒以内に)名前を呼び、少しオーバーなくらいに誉め、ご褒美を与え、ワンちゃんが触られて喜ぶところをさすってあげて下さい。一日数回、実行してください。ワンちゃんが理解すれば、名前を呼んだだけですぐにリーダーの眼を見るようになります。
  1. 食事は飼い主の手から
    食事は、生きていくには必要不可欠な物。その食事をりーダーに依存しているということを実感させましょう。りーダーが決めた時間に、リーダーの手から食事を与えます。この時に、名前を呼んでアイ・コンタクトをしてから食事を与えてください。(食事の主導権が飼い主にある事を理解させます。)一定の時間がたったら、食事が残っていようと下げてしまいます。(いつでも食べられる状況は、食事をリーダーに依存しているとワンちゃんは理解できません。)
  1. 食事は飼い主が先に
    オオカミの群の中で最初に食事をするのは誰でしょう。そう、リーダーです。お家の中のリーダーも最初に食事をして下さい。リーダーとワンちゃんの食事が一緒になってしまう場合も、まずリーダーが一口先に食べてからワンちゃんに与えるようにして下さい。これにより誰がリーダーであるのか自覚させます。また、待っている間に吠えて欲しがっても無視してください。もし与えてしまうと、食事の主導権がワンちゃんに移ってしまいます。
  1. 良い行動の後にご褒美を
    しつけで一番大切なことは指示にしたがう事が出来た時にはじめてご褒美をあげ、誉めてあげる事です。その時一緒に体をなでてあげる事も忘れないで下さい。何に対して誉められているのかが判るように、良い行動の直後(4秒以内)に誉めてあげましょう。例えば、呼んでも来ないのに遊んで欲しくて犬がやって来た時には、まずアイ・コンタクトやオスワリをさせて、その行為に心から誉めてあげて下さい。あくまでも、リーダーの条件にのっとって行う事が大切です。(命令を出すのは、リーダーです)
  1. 出入りはリーダーが先頭に
    家や敷地は犬にとって縄張り(テリトリー)です。テリトリーの出入りを先に行うのはリーダーです。家の玄関や自動車のドア、庭の門などでは、リーダーが号令で待たせて、リーダーである飼い主が先に通ってから、ワンちゃんを呼ぶようにしましょう。道路へ飛び出してしまわないよう、安全の為にも必ず実行してください。安全の確保もリーダーの大切な仕事です。
  1. リーダーはいつも優位に
    飼い主が常に犬より優位にあることを自覚させましょう。例えば、廊下にワンちゃんが寝ているときなど、またいだり、よけたりするのではなく、優しく犬の方を動かしましょう。また散歩も、犬が先頭をいき、コースを決めるのではなく、飼い主がコースを決め、犬は飼い主の膝の横を歩かせるようにします。
  1. リーダーの号令は確実に実行させる
    号令は、落ち着いた低い声で、はっきりとした口調で出すようにして下さい。感情的な甲高い声や、大声を出してはいけません。哀願するような声もいけません。心がけて欲しいことは、犬に判るようになるべく単純な言葉を使うことと、家族のみんなが号令を統一することです。そして、犬が混乱しないように号令は1度だけにして、確実に実行させて下さい。
  1. 遊びの時も主導権はリーダーに
    犬は飼い主と遊ぶのが大好きです。たくさん遊んであげて下さい。しかし遊びの中でも主従関係は乱さないように気をつけて下さい。例えば大好きなボール遊び。ボールは飼い主が出してくること。そして飼い主の意志で遊びを終わります。そして犬が見ているところで、犬の口が届かない所にボールをしまって」下さい。決して犬がボールを持っていってしまったまま遊びを終わらないようにしてください。引っ張りこも同じです。ロープを出してくるのもかたずけるのも飼い主。何より大切なことは、ロープを飼い主が最初に離さないこと。先に離してしまうと犬は自分が勝ったと認識してしまいます。追いかけっこでは、逃げ手(追われる側)が飼い主。追い手が犬です。追いかけっこでは主導権は逃げ手にあります。
  1. ベッドはリーダーが寝る場所です
    はっきりとした主従関係が確率するまでは犬をベッドにあげないで下さい。寝床を共用するという事は、犬と立場が対等であることを意味します。同列と認識してしまえば、あなた以外の家族を支配しようと問題行動が起こってきてしまいます。部屋は同じでもかまいません。犬専用の寝床を作って下さい。
  2. マズル・コントロール
    マズル・コントロールとは、手を犬の鼻の上に置き、数秒の間優しく押さえる行為です。口を閉じてしまう必要はありません。これはごく自然な支配的動作です。犬をなでたり、遊びの中に取り入れて下さい。犬が唸ったり、手を咬んできそうであれば無理をせずにやめて下さい。トレーニングが進んだ時点で再度試してみて下さい。、
  1. 体中さわってあげましょう
    犬の体をさわることは、飼い主と犬との信頼関係を作るためにも、健康チェックのためにも大切なコミュニケーションです。頭の先から、足の先まで毎日優しくなでるように触ってあげましょう。どこをどのように触ってあげると喜ぶのか観察して下さい。逆にお腹などは、触られると少し警戒してしまう犬もいると思います。そんな時は、もう一方の手で喜ぶ場所も同時に触ってあげるようにしましょう。
  1. しつけの基本は、「おすわり」「ふせ」「まて」「つけ」「おいで」
    この5つの指示は、人間社会で生活していくのに必ず必要になる事柄です。また、その行動そのものが飼い主への服従心を向上させるのに役立ちます。あきらめずに必ず教えて下さい。
  1. トレーニングは、毎日集中して続けてください。
    トレーニングは楽しくなければ続きません。飼い主にとっても、犬にとっても同じ事です。楽しく出来るように工夫しましょう。そしてなにより大切なことは、毎日続けること。思い出したようにたまにやっても効果はありません。またトレーニングする時間も大切なポイントです。長くだらだらやっても能率は上がらないどころか、かえってマイナスです。犬が集中できる時間は、15分〜20分と言われています。毎日、集中して行うことが一番大切なことです。
  1. よいリーダーとは
    よいリーダーは、公平で一貫性のある態度をとります。同じ行動が、飼い主の気分により誉められたりしかられたりしたのでは犬の方が困惑してしまい、信頼関係を傷つけてしまいます。飼い主の気持ちが安定していないときや、疲れているときなどは訓練を避けた方がいいでしょう。変わることのない愛情で、いつも明るくはっきりとした態度でリーダーシップを取って下さい。よいリーダーになれるはずです。
              

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